ドックベストセメントはアメリカ生まれの虫歯の治療方法です。
MIのコンセプトに基づいて開発されたドックベストセメントは、虫歯治療のキーワードである“無菌化”を主成分の銅イオンが補ってくれるため、歯を大きく削る必要がありません。
これがドックベストセメントによる虫歯治療の最大のメリットです。
■ MI – 歯にやさしい治療の概念OPEN
MI(Minimal Intervention)はFDI(国際歯科連盟)が2000年に提唱した「歯をできるだけ傷付けず、かつ治療効果を高め、予防の意識を高めましょう」という歯科治療の概念です。
2002年には以下のような声明(要約・抜粋)も出されています。
口腔ケアや食事指導、細菌の感染抑制など、口腔保健指導に努め口腔の健康意識を高める |
唾液緩衝能など虫歯リスクを調べ、再石灰化を応用した治療に努める |
虫歯や歯周病の再発を見据えて、客観的な治療記録を取る |
虫歯の除去はできるだけ感染したエナメル質や象牙質に留め、健全な歯質を残す努力をする |
虫歯は状態に合った治療器具を使い、適切に治療する |
レーザー治療器など歯質を傷付けない治療方法も検討する |
対して通常の虫歯の治療では
虫歯に感染した部分を大きめに削り、無菌化して、詰めたり被せる治療です。
歯を大きく削ると、それは治療時の痛みになります。その痛みをごまかすための麻酔注射も必要になります。
この“治療の痛み”は歯科医院から患者様を遠ざける一因であり、それが「虫歯で歯がボロボロ」の方をつくる要因にもなっています。
だから良い虫歯治療は積極導入◎
- 歯をあまり削らないので痛みを感じない
- 痛みがなければ麻酔も必要ない
- 歯を長期間残せる可能性を持つ虫歯治療
テレビでも“魔法の治療”のような扱いで取り上げるドックベストセメントに大きな期待を寄せる患者様がおられます。
しかし、この治療によってすべての虫歯を治せるわけではありません。
残念ながら歯髄(歯の神経)を取る処置に至ったケースもありますし、また、歯をまったく削らずに治療する方法でもありません。
実際の治療もレントゲン撮影などで虫歯の状態を把握してからでないと、ドックベストセメントによる虫歯治療の判断はできませんのでご理解ください。
ただ、大切な神経(歯髄)を残せるかもしれない、歯を長期間残せるかもしれない、という点では、良い治療であることは間違いないと考えております。